相続時にまず確認をする必要があるのが、法定相続人が誰かを確定することです。相続人が誰かを確定しないと遺産分割協議を行えず、相続手続を前に進めることができませんので、まず一番に行う必要があります。
今回は行政書士が戸籍の収集について解説させて頂きますので、皆様のご参考にしていただければと思います。
戸籍とは
戸籍というと「家族または個人の情報が記載してあるもの」というイメージを持っておられるかと思いますが、戸籍にも種類があり下記のように3種類に分類することができます。
戸籍(全部・個人事項証明書):現在の情報が記載してあるもの
除籍(全部・個人事項証明書):死亡、転籍などの原因により昔の情報が記載されたもの
改製原戸籍: 改正等に改められる前の戸籍
戸籍謄本の記載事項
以下のような事項が記載されます。
【戸籍に記載されている情報】
- 氏名
- 出生年月日
- 戸籍に入つた原因及び年月日
- 実父母の氏名及び実父母との続柄
- 養子であるときは、養親の氏名及び養親との続柄
- 夫婦については、夫又は妻である旨
- 他の戸籍から入つた者については、その戸籍の表示
- その他法務省令で定める事項
戸籍はどこで取得する?
戸籍謄本は本籍地の市区町村役場に申請を致します。
本籍地が分からない場合は、住民票を取得し、住民票を請求する際に「本籍地を記載する」欄にチェックを入れることで、本籍地を確認することができます。
戸籍の請求方法
- 直接、役所で行く
- 郵送
- コンビニで発行※住所地の市区町村または本籍地がコンビニ交付サービスを提供しているこ場合
本籍地の役所の窓口で申請
用意するもの
- 印鑑(認印で可)
- 請求者の本人確認書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード・住民基本台帳カードなど)
- 手数料
郵送で取り寄せる方法
本籍地が遠方の場合などで直接役所に行くことができない場合は郵送で請求することができます。
本籍地の役所のホームページで確認し、申請書をダウンロードし、送付先部署宛てに下記の書類を揃えて送付します。
用意するもの
- 請求書(申請する役所のホームページからダウンロードできます。)
- 請求者の本人確認書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード・住民基本台帳カードなど)
- 手数料(手数料分の定額小為替を郵便局で購入する。)
- 切手を貼った返信用封筒(宛先に自分の住所と名前を記入しておく。)
- 委任状(代理人が請求する場合のみ)
相続で戸籍謄本が必要な場合
以下のような手続きを行う場面です。
- 相続登記 不動産の名義変更をする際には法務局へ提出
- 預貯金の払い戻し 金融機関へ提出します。
- 自動車の名義変更
株式の名義変更
まとめ
相続人の確定は大変 集めなければならない戸籍は、被相続人(故人)の出生から死亡までの戸籍ですが、場合によっては(兄弟姉妹が相続人となる場合など)、被相続人の両親の出生から死亡までの戸籍が必要になる場合があります 特に古い戸籍の様式や記載方法を判読するのは難しいです。弁護士、司法書士、行政書士等専門家はスムーズかつ正確に戸籍謄本を取得することができるので専門家に依頼してみてはいかがでしょうか。手続に迷ったらぜひご相談ください。
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